副鼻腔炎(ちくのう症)の原因と合併症

副鼻腔炎の合併症について

 

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蓄膿症は「眼合併症」や「鼻性頭蓋内合併症」などいろいろな合併症を引き起こす原因にもなるので気をつけなければなりません。

 

慢性の副鼻腔炎では、4箇所の副鼻腔の中で上顎洞が最も侵されやすいのですが、他の3箇所も多かれ少なかれ影響を受けてしまい、炎症を起こすことになります。これは重症になってくると、周辺の臓器への影響まで現れる場合も出てきます。

 

例えば、耳から鼻へと通じる管の炎症から中耳炎を起こして、鼻汁が喉に大量に流れ込んでしまい、慢性の咽頭炎、気管支炎、胃腸障害にまで発展することもあります。他にも慢性副鼻腔炎の原因として、上顎洞の底が歯の根っこや歯根部に隣接しているので、虫歯による歯根部の炎症が原因となることがあります。

 

合併症では手術合併症について警戒しなければなりません。副鼻腔というのは複雑な形態をしていて、更に周囲には眼、頭蓋底などの重要な臓器もあります。しかもこれらとの境目は薄い骨となっているので、手術操作によってはこれらに損傷をきたす危険性があるのです。

 

まずは眼合併症です。篩骨洞の外側壁という眼窩の内側の壁は紙様板とも呼ばれる薄い骨壁ですが、これを損傷すると、程度によっては、複視、視力障害、眼球突出などをきたす危険があります。他にも、後部篩骨洞や蝶形骨洞の手術で視神経管骨壁を損傷すると、視力障害を起こすケースがあります。

 

頭蓋内合併症も可能性があります。これは副鼻腔天蓋や篩板を損傷すると、髄液漏や頭蓋内感染症を起こす危険があるということで、しかし、手術中に気がついて適切な処置を行えば大丈夫です。

 

又、中高年の人で鼻の症状が片側のみに起きている場合は、上顎がんの可能性もあるので、X線検査のできる施設で受診するほうがいいでしょう。